「面白そうだ」と思って始めたものを、少し触っただけで離れてしまったことが多い。
新しいものを見つけると気持ちは動く。 ただ、いくつも同時には続けられない。 あとになって「忙しくてできなかった」と説明するのも、あまり好きではなかった。
二十代の残り時間を意識したころ、何でも始めればよいわけではないと思い始めた。 それより、自分は何に心を動かされたのかを確かめたかった。
見せる前に見る#
何かを作ると、すぐ人に見せたくなる。 反応が返ってくると安心するし、次に作る理由もできる。
承認されたい気持ちが悪いわけではない。 ただ、反応だけを急ぐと、自分がなぜそれを良いと思ったのかが残らない。
表現が豊かな人の作品に触れたとき、こんな見方があるのかと驚くことがある。 その驚きを自分の言葉で確かめる前に、次の興味へ移っていた。
感動が少なかったのではなく、拾い上げる時間を取ってこなかったのかもしれない。
成果にしない時間#
何かを始めるたびに、作品や実績まで急いで作る必要はない。
良いと思ったものを見て、どこで心が動いたのかを少し考える。 自分が表現したいことと、ただ目新しいだけだったことを分けてみる。
その作業は、すぐに成果へ変わらない。 それでも、自分の感性を他人の反応だけで測らないためには必要だと思う。
今日、何に心が動いたかを一つだけ残す。 小さな記録が重なれば、次に何を作りたいかも少し見えやすくなる。




