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個人開発の未来図:「隙間」を狙い、本当に価値あるツールを届ける哲学

·1477 文字·3 分
mota
著者
mota
AI開発、個人開発、ベトナムでの仕事と暮らしについて書いています。

個人開発で、大企業が作るサービスより多くの機能をそろえようとすると苦しくなります。 開発時間も広告費も違うため、同じ場所で同じ勝負をしても追いつきにくいです。

ただ、利用者はいつも多機能なサービスを求めているわけではありません。 「この機能だけ使いたい」「もっと簡単なら使いたい」という声があります。

私は、その過剰と不足のあいだを 隙間 と呼んでいます。

機能を増やしても、ちょうどよくならない
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大きな市場を狙うサービスは、多様な利用者へ対応するために機能を増やします。 その結果、詳しい人には便利でも、初めて使う人には設定項目が多すぎることがあります。

個人開発者が狙えるのは、同じものを小さく作ることだけではありません。 特定の人が必要とする仕事だけを残し、迷わず使える形に変えることです。

私が note-booster.app を作ったときも、noteの記事を分析する方法自体はすでにありました。 コードや表計算を使う方法は、慣れている人なら扱えます。 高機能な分析サービスもありました。

それでも、noteで文章を書きたい人にとっては、分析のためにプログラムを動かしたり、複雑な指標を読んだりする負担が残っていました。

必要だったのは、分析機能の多さではありません。 投稿を続ける人が、迷わず結果を確認できることでした。

利用者が避けたいことまで調べる
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利用者への理解は、欲しい機能を聞くだけでは足りません。 何をしたくないのかにも、設計の条件があります。

noteの利用者は、文章を書きたいのであって、分析担当者になりたいわけではありません。 数字には興味があっても、複雑なグラフを毎日読みたいとは限りません。

ログイン情報を外部サービスへ渡すことに、不安を感じる人もいます。 そこで当時のnote boosterでは、ログイン情報を取得せず、公開データとブラウザ側の保存を使う構成を選びました。

この判断は、機能一覧だけを比較しても出てきません。 利用者がどこでためらうかを見た結果です。

「できること」を増やすより、「使う前に越えなければならない壁」を減らすほうが価値になる場合があります。

価格は機能の量だけでは決まらない
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価格を決めるとき、開発にかかった時間から考えたくなります。 しかし、利用者が払うのは開発者の苦労に対してではありません。

当時は、基本機能を無料にし、継続して使う機能へ月額料金を設定しました。 考えたのは、機能の数ではなく、利用者が継続して確認できることへいくらなら払えるかです。

安くすれば使われるとも限りません。 無料でも設定が難しければ離脱しますし、有料でも毎日の迷いが減るなら選ばれることがあります。

価格と価値のあいだには、利用する場面があります。 どの瞬間に助かり、その状態がどのくらい続くのかを見ないと、金額だけを比べることになります。

使い捨てられない小ささ
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個人開発では、大きな市場を取らなくても続けられる場合があります。 月に数万円でも、必要な人が繰り返し使ってくれるなら、次の改善へつなげられます。

だから、最初から誰にでも使える完成品を目指す必要はありません。 対象を狭め、その人にとって必要十分な形を作ります。

隙間を狙うとは、誰も見つけていない奇抜なアイデアを探すことではありません。 すでにある解決方法の前で、特定の人が立ち止まっている理由を見つけることです。

私は今も、競合より機能を増やす前に、利用者がどこでためらうかを確認します。 そのためらいを一つ減らせるなら、小さなプロダクトにも作る理由があります。

題材そのものの探し方は、個人開発の題材を、身近な課題から選ぶための観察で整理しています。

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